「センターだより」 発行の挨拶
花と緑のまちづくりセンター長 石原 憲一郎 (兵庫県立淡路景観園芸学校校長)
明石公園の各所でサクラが満開であった4月1日、(財) 兵庫県園芸・公園協会に「花と緑のまちづくりセンター」が新たにオープンしました。 早いもので、既に4か月近くが過ぎ、 今では、ヘメロカリスやミズキ、ウツギの花が美しく咲く季節になりました。
明石公園は、明石駅前の市街地に位置していますが、 その豊かな自然環境の素晴らしさに、今更ながら感動を覚えます。
「花と緑のまちづくりセンター」は、県民主体による花と緑のまちづくり活動を通して、 美しい県土を創り、守り、育て、そして、次代を担う子供たちに美しい故郷を引き継ぐため、県民活動の円滑な推進やまちづくり運動の様々な課題解決等にお役に立つため、 このたび開設したものです。
センターの主な業務としては、 花と緑のまちづくり活動における地域のリーダーである 「花緑いっぱい運動推進員」の選考や活動支援、 兵庫県の花と緑のまちづくりの指導的役割を果たすことのできる人材として「ひょうごガーデンマイスター」※の認定および活動支援、県下各地の花と緑のまちづくり団体の活動支援を行う「緑のパトロール隊」の設置および活性化、 兵庫県を代表する 「花と緑のまちづくりイベント」の実施、「持続型花緑活動支援事業」や「県民まちなみ緑化事業」などの花や緑を増やし、育てていくための各種事業に実施、活動の支援、協力等を行っています。
平成18年度に開催された「のじぎく兵庫国体」と「のじぎく兵庫大会」 では、全県花いっぱい運動が最高潮に達しました。 平成19年度においては、これまでの成果や地球温暖化の抑制をめざした環境重視社会へ転換等社会環境の変化もふまえ、 一、 二年草を主体としまた今までの花壇づくりから、 環境型、 循環型、省力型、低コスト型である持続可能な花壇づくりに欠かせない 「宿根草、地被植物、樹木等」を主体とした植栽方法への転換、さらに、兵庫県の多様な地域特性を表現し、環境に適合した自生種の利活用など奨励し、推進していきたいと考えています。 年数回に及ぶ一年草の植え替えによる一年草の使い捨てから脱却し、 植物を生命あるものととらえて長年にわたって育成することにより、植物への深い愛情を持った花と緑のまちづくりの展開やまちづくりグループが育っていくことを期待しています。この持続可能な花と緑のまちづくりにより、より多くの県民の皆様による実践活動への参加促進や自立性や継続性が高まっていくことを期待しています。
花と緑のまちづくりセンターは、既に明石公園に設置されている「緑の相談所」の機能を継続しながら、これまで好評いただいている園芸相談や園芸教室をさらに充実させるとともに、 明石公園の自然を生かした植物、昆虫、キノコなどを観察し触れてみる自然観察会を開催するなど、 より多くの県民の皆様に自然に親しんでいただけるような活動をしていきたいと考えています。
今回、県民の皆様への情報発信の一環として、従来の「緑の相談所だより」と「花と緑のまちづくり通信」を統合して、新たに「センターだより」を発刊することになりました。
県民の皆様への情報発信や情報交換の手段の一つとして、観察会などのイベントや、園芸に関する情報の提供、行政による花と緑のまちづくり支援策など、役に立つ、楽しく読みやすい 「センターだより」を発行していくこととなりました。 県民の皆様からの要望や感想をお待ちしています。
花と緑のまちづくりセンターは、兵庫県における花と緑の中核的施設として、 真に県民の皆様の役に立てるよう、職員一同、努力してまいりますので、ご指導、ご協力よろしくお願い申し上げます。
※「ガーデンマイスター」は登録商標です。
2007年4月 花緑センターだより 1号より