ガーデンシヨー単鉢部門の苗配布から>>相談所長の独り言

緑の相談所長  松永 龍児

苗配布の際に、他人からの情報をうのみにされている方が多いように感じたのでちょつと独り言。

1.植物名について(ゼラニウム レッドエクスプロージヨン

今回配布した人の中で|よゼラニウムという名前は日本でしか理解されないと知っている人は、皆無だつたことにます驚きました。
Pe argonium`Red Exp10sion’が通称です。ゼラニウム|よ、Geranium(フウロソウ科)の日本訛りで、その後、ペラルゴニウム属に変わつたので日本では上記名前になりました。
現在、多くの園芸種は業者がつけた名前で販売されており、何が正しいか不明なものもあり、当センターのラベルにも怪しいものが少なからすあります。個人的には、原種以外は学名で書かれているわけではないので属名が間違っていなければ、気にしなくても良いではと思っています。

2.鉢、培養土、水やり、肥料、置き場等

コンテストのために配布する苗は1か月近く温室内で、温度、土壌PH、水質(水道水は×)をきちんと管理して丁寧に育てられたものを配布しています。
園芸植物は、草原や森林に生えたり木に着生したりしているもののうち観賞価値のあるものを選別して、個人等で育てるように販売されています。当然、もとの生態にあった状況で育てることが1番良いのです。植物の環境に合った場所で、きれいな土に入れ替えて、地植えしたり木に付けたりするのがいいのです。
鉢植えは、生態的に合わないため、植物にかなり無理をさせてしまうので大変難しいわけです。
鉢、土は何がいいですかとか質問を受けることがあります。水道水をそのまま与えているという意識では、答えるのに苦慮します。メダカの水槽に水道水をそのまま入れる人はいないと思います。
鉢、培養土、水やりの仕方、肥料のやり方、栽培場所は個人個人異なり、その家の状況や育て方に合わせてそれらを決めていく必要があります。自分で考えて、試行錯誤しながら自分の正解を見つけていただく必要があります。

3.寄せ植え。八ンギングについて (2年間携わってみて)

植物の生態を考慮せず、切り花と同様に絵の具のようにコンテストの日に合わせて綺麗な様々な花やカラーリーフ等を思いつきり詰め込んでおられる方がまだ、多いように感じました。
日陰に強い植物と日向に強い植物、水の好きな植物と乾燥に強い植物は一緒に入れないほうが数カ月育てる場合には長持ちするのでいいのですが…
上位入賞したものは、ギャザリングという手法で同じような植物を小分けして連続性を保つてしつかり植えこまれていたため、悪条件下の展示でも崩れすにきれいな形を保つていました。植物の生態を熟知して小分けにして束ねないとこうはいきません。
賞を取ることに重点を置かすに、自分のレベルで植物が元気でおればいいと考えて育てようではありませんか。皆さんが可愛がり育てられたものは世界で一つだけのものなのですから。

花緑センターだより(公財)兵庫県園芸・公園協会 花と緑のまちづくりセンター 令和4年12月 63号より